腰部・腎・泌尿器
前立腺肥大症
■ 疾患の概要
前立腺肥大症とは、加齢に伴い前立腺が肥大し、尿道を圧迫することで排尿障害を引き起こす疾患です。前立腺は男性のみに存在する臓器で、膀胱の出口を取り囲む位置にあります。50歳代で約40%・70歳代で約70%・80歳代では約90%に前立腺肥大が存在するとされ、加齢とともに増加する極めて一般的な疾患です。
原因は完全には解明されていませんが、加齢に伴う男性ホルモンバランスの変化が主な要因と考えられています。肥満・高血圧・糖尿病との関連も指摘されています。前立腺肥大症は良性疾患であり、前立腺がんとは別の疾患です。
■ 主な症状
症状は蓄尿症状・排尿症状・排尿後症状の3つに分けられます。
・蓄尿症状:頻尿(昼間・夜間)・尿意切迫感・切迫性尿失禁
・排尿症状:尿の勢いが弱い・尿が出にくい・排尿開始に時間がかかる・腹圧をかけないと出ない
・排尿後症状:残尿感・排尿後に尿が滴れる
症状の重症度はIPSS(国際前立腺症状スコア)で評価します。重症化すると尿閉(尿が全く出なくなる)・水腎症・腎機能障害に至ることがあります。
■ 診断に必要な検査
・PSA(前立腺特異抗原)検査:前立腺がんとの鑑別のために必須です。
・腹部超音波検査:前立腺の大きさ・形態・残尿量を測定します。
・尿検査:尿路感染・血尿の確認
・尿流量検査:排尿の勢い・排尿時間を客観的に評価します。
・血液検査:腎機能(クレアチニン・eGFR)を評価します。
当院ではPSA検査・腹部超音波・尿検査・血液検査による評価が可能です。
■ 主な治療方法
・経過観察:軽症(IPSS軽症)では生活習慣改善と経過観察が基本です。
・薬物療法
・α₁遮断薬(タムスロシン・シロドシンなど):前立腺・尿道の筋肉を弛緩させ排尿を改善
・5α還元酵素阻害薬(デュタステリド):前立腺を縮小させます
・PDE5阻害薬(タダラフィル):排尿症状の改善
・抗コリン薬・β₃作動薬:蓄尿症状(頻尿・切迫感)の改善
・手術療法:薬物療法が無効・尿閉・腎機能低下がある場合。経尿道的前立腺切除術(TURP)・レーザー治療など。
当院では診断・薬物療法・定期的な経過観察を行っております。手術が必要な場合は泌尿器科専門医療機関へ紹介いたします。
■ 予防や生活上の注意点
・適正体重の維持(肥満は前立腺肥大を悪化させる)
・高血圧・糖尿病・高脂血症の管理
・アルコール・カフェインを控える(特に就寝前)
・夜間頻尿対策として夕方以降の水分摂取を控えめにする
・排尿症状が悪化した場合・発熱・血尿を伴う場合は早めに受診する
・定期的なPSA検査で前立腺がんの有無を確認する
■ ご予約はこちら
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