腹壁
がん性腹膜炎
■ 疾患の概要
がん性腹膜炎とは、各種悪性腫瘍が腹膜に播種(転移)し、腹膜全体にがん細胞が広がった状態を指します。原発巣(がんの発生部位)からの直接浸潤または血行性・リンパ行性転移によって腹膜に達し、腹水貯留・腸管障害・臓器浸潤を引き起こします。
原発巣として多いのは以下の通りです。
・胃がん(最多)
・大腸がん
・卵巣がん
・膵臓がん
・腹膜中皮腫(腹膜原発)
がん性腹膜炎は遠隔転移の一形態であり、多くの場合進行がんの状態を意味します。
■ 主な症状
・腹水貯留:腹部膨満・体重増加・息苦しさ(横隔膜挙上による)
・腹痛:鈍痛〜持続痛
・食欲不振・体重減少・悪液質
・悪心・嘔吐
・腸閉塞症状:腸管の癒着・浸潤による通過障害
・下肢浮腫:リンパ管閉塞・低アルブミン血症による
腹水が大量に貯留すると腹部が著明に膨隆し、日常生活に大きな支障をきたします。
■ 診断に必要な検査
・腹部CT検査:腹膜肥厚・腹水・播種病変・原発巣・リンパ節転移などを総合的に評価します。
・腹部超音波検査:腹水の確認と穿刺部位の決定に有用です。
・腹水穿刺・細胞診:腹水を採取してがん細胞の有無を確認します。確定診断に重要です。
・血液検査:腫瘍マーカー(CEA・CA19-9・CA125など)・栄養状態・炎症反応を評価します。
・胃カメラ・大腸カメラ:原発巣の検索・組織診断に有用です。
当院では超音波・CT・内視鏡・血液検査による評価を行い、専門医療機関と連携して治療につなげます。
■ 主な治療方法
・全身化学療法:原発巣に応じた化学療法が中心となります。腹膜播種は全身転移のため、根治は難しいことが多いですが病勢コントロールを目指します。
・腹腔内化学療法:一部の症例(卵巣がん・大腸がんなど)では腹腔内に直接抗がん剤を投与する方法が行われます。
・腹水穿刺ドレナージ:大量腹水による症状緩和目的で繰り返し行われることがあります。
・緩和ケア:疼痛管理・栄養サポート・QOLの維持が重要です。
■ 予防や生活上の注意点
・胃がん・大腸がんなどの定期的な内視鏡検査による早期発見・早期治療が最大の予防策です。
・腹水による腹部膨満・息苦しさが強い場合は積極的に症状緩和を求めて受診してください。
・治療中は栄養管理・体力維持に努めることが重要です。
■ ご予約はこちら
検査・受診のご予約は、LINE予約またはWeb予約にて承っております。お気軽にご利用ください。
・LINE予約:https://lin.ee/I89uEVLC
・Web予約:https://izumiiin.reserve.ne.jp/