小腸・大腸・肛門
小腸がん
■ 疾患の概要
小腸がんとは、小腸(十二指腸・空腸・回腸)に発生する悪性腫瘍の総称です。消化管のがんの中では比較的まれな疾患で、消化管悪性腫瘍全体の約1〜3%を占めるとされています。組織型としては腺がん・カルチノイド腫瘍・悪性リンパ腫・GISTなどがありますが、最も多いのは腺がんです。
発症のリスク因子としては以下が知られています。
・クローン病などの炎症性腸疾患
・家族性大腸腺腫症(FAP)やリンチ症候群などの遺伝性疾患
・セリアック病(グルテン過敏症)
・喫煙・飲酒・高脂肪食
日本での発症頻度は低いですが、50〜70代に多く、男性にやや多い傾向があります。早期発見が難しく、診断時にはすでに進行していることが少なくありません。
■ 主な症状
小腸がんは早期には無症状のことが多く、症状が出現した際にはすでに進行していることがあります。主な症状は以下の通りです。
・腹痛:腫瘍による腸管の狭窄や閉塞に伴う腹痛
・腸閉塞症状:腹部膨満・嘔吐・排ガス停止
・消化管出血:黒色便・血便・貧血
・体重減少・食欲不振
・腹部腫瘤の触知(進行例)
過敏性腸症候群やクローン病と症状が似ることがあり、診断が遅れることがあります。特に原因不明の消化管出血・貧血・腸閉塞症状がある場合には積極的に小腸の検査を行う必要があります。
■ 診断に必要な検査
小腸は従来の内視鏡では観察が難しい部位でしたが、近年では以下の検査が可能になっています。
・カプセル内視鏡:カプセル型のカメラを飲み込んで小腸全体を撮影します。出血源や病変の検索に有用です。
・ダブルバルーン内視鏡:専用の内視鏡で小腸を詳しく観察し、組織採取も可能です。
・腹部CT検査:腫瘍の位置・大きさ・周囲臓器への浸潤・リンパ節転移を評価します。
・血液検査:貧血・腫瘍マーカー(CEA・CA19-9)・炎症反応を評価します。
・胃カメラ:十二指腸に発生した腫瘍の観察・生検に有用です。
当院では胃カメラ・CT検査・血液検査による初期評価を行い、必要に応じて高次医療機関と連携しカプセル内視鏡・ダブルバルーン内視鏡を手配いたします。
■ 主な治療方法
・外科的切除:根治を目指す標準治療です。腫瘍を含む小腸・周囲リンパ節を切除します。
・化学療法:切除不能例や術後補助化学療法として、フッ化ピリミジン系薬剤などが使用されます。
・放射線療法:一部の症例で補助的に使用されます。
早期発見・早期治療が予後改善に最も重要です。当院では疑わしい所見を認めた場合、速やかに専門医療機関と連携して精密検査・治療へとつなげます。
■ 予防や生活上の注意点
・クローン病などの炎症性腸疾患がある方は定期的な内視鏡検査による経過観察が重要です。
・遺伝性疾患(FAPなど)の家族歴がある方は専門医への相談を検討してください。
・禁煙・節酒・バランスのよい食事を心がける
・原因不明の貧血・黒色便・腹痛が続く場合は早めに受診する
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