小腸・大腸・肛門

結腸軸捻転症

■ 疾患の概要

結腸軸捻転症とは、大腸(結腸)が自らの軸を中心にねじれることで腸管の通過障害と血流障害を引き起こす疾患です。S状結腸(約70〜80%)と盲腸・上行結腸(約20〜30%)に好発します。放置すると腸管壊死・穿孔・腹膜炎に至る緊急疾患です。

S状結腸捻転は高齢者・慢性便秘・長期臥床患者・精神科施設入所者に多く見られます。また、発展途上国では食物繊維の多い食事により結腸が拡張しやすく、高頻度に見られる傾向があります。日本では比較的まれな疾患です。


■ 主な症状

突然発症の腹痛:持続性または間欠性の腹痛
腹部膨満:著明な腹部の張り(特にS状結腸捻転では左下腹部)
排便・排ガスの停止
悪心・嘔吐
発熱・頻脈(腸管壊死が進行した場合)

腸閉塞と症状が類似しますが、腹部X線で特徴的なガス像が認められることが鑑別の手がかりとなります。


■ 診断に必要な検査

腹部X線:「コーヒービーン徴候」と呼ばれる特徴的な大きく拡張したガス像が認められます。
腹部CT検査:捻転部位の確認、腸管壊死の評価、周囲臓器への影響を詳しく評価できます。「ワーリングパターン(腸間膜の渦巻き状変化)」が特徴的所見です。
注腸造影:造影剤が捻転部で止まる「鳥のくちばし(バードビーク)像」が診断に有用です。
血液検査:炎症反応・白血球・乳酸値などを評価します。


■ 主な治療方法

内視鏡的整復:S状結腸捻転の早期例では、大腸カメラを用いて捻転を解除する方法が第一選択となります。成功率は約70〜90%ですが、再発率が高いため根治手術が推奨されます。
外科的手術:内視鏡整復が失敗した場合、腸管壊死・穿孔が疑われる場合、盲腸捻転の場合は手術が必要です。捻転解除と固定術(または捻転部位の切除)が行われます。
術後管理:再発予防のため根治手術が考慮されます。

当院では内視鏡的整復が適応となる場合に対応可能ですが、手術が必要な場合は速やかに高次医療機関へ紹介いたします。


■ 予防や生活上の注意点

慢性便秘の改善:食物繊維の摂取・水分補給・適度な運動による排便習慣の改善が重要です。
長期臥床の回避:可能な範囲での早期離床・リハビリが予防につながります。
腹部膨満・排便停止が続く場合は早めに受診することが大切です。
・再発率が高いため、内視鏡整復後は根治手術の検討についても担当医と相談してください。

 


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