頭部

くも膜下出血

■ 疾患の概要

くも膜下出血とは、脳を覆う膜(くも膜)と脳の間のくも膜下腔に出血が生じた状態です。最も多い原因は脳動脈瘤の破裂(約80%)で、その他に脳動静脈奇形・外傷などが原因となります。

発症した場合の死亡率は約30%、重篤な後遺症を残す方も30%以上と予後不良な疾患です。一方で、破裂前に未破裂脳動脈瘤として発見された場合は予防的治療が可能です。

脳動脈瘤の危険因子は以下の通りです。

高血圧(最大の危険因子)
喫煙
家族歴(二親等以内に脳動脈瘤・くも膜下出血の方がいる場合はリスク増大)
多発性嚢胞腎

50〜60代の女性にやや多い傾向があります。


■ 主な症状

最大の特徴は「今まで経験したことのない突然の激しい頭痛(雷鳴頭痛・バットで殴られたような頭痛)」です。

突然発症の激烈な頭痛(秒単位でピークに達する)
悪心・嘔吐
意識障害・失神
項部硬直(首の後ろが硬くなる):髄膜刺激症状
眼痛・複視(動眼神経麻痺)

「人生最悪の頭痛」と表現される突然発症の激しい頭痛は直ちに救急受診が必要なサインです。片頭痛との最大の違いは突然ピークに達する発症様式です。


■ 診断に必要な検査

頭部CT検査(非造影):くも膜下腔の高吸収域(白い影)を確認します。発症早期の感度は高いですが、少量出血では陰性の場合もあります。
腰椎穿刺:CTで確認できない少量出血の診断に用います。キサントクロミー(血液の分解産物による黄色変色)が確認できます。
MRI・MRA:動脈瘤の部位・形態の確認
脳血管造影(DSA):動脈瘤の精密評価・治療計画に用います。

当院ではCT検査による初期評価が可能ですが、くも膜下出血が疑われる場合は直ちに脳神経外科専門病院へ緊急搬送いたします。


■ 主な治療方法

脳動脈瘤クリッピング術:開頭して動脈瘤の根元をクリップで閉鎖する外科手術
血管内コイル塞栓術:カテーテルで動脈瘤内にコイルを詰めて血流を遮断する低侵襲治療
合併症管理:脳血管攣縮・水頭症・再出血の予防・管理が予後を大きく左右します。

未破裂脳動脈瘤が発見された場合は、大きさ・形状・部位・患者背景を考慮して経過観察か予防的治療(クリッピング・コイル塞栓)を脳神経外科専門医と相談して決定します。


■ 予防や生活上の注意点

高血圧の厳格な管理(最重要)
禁煙(喫煙は脳動脈瘤のリスクを約3倍に高める)
・家族歴がある方はMRA(脳血管MRI)による未破裂脳動脈瘤のスクリーニングを検討する
・激しい運動・強いいきみ・急激な温度変化(入浴・サウナ)を避ける
突然の激しい頭痛が出現したら直ちに119番

 

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