四肢・皮膚・全身

アトピー性皮膚炎

■ 疾患の概要

アトピー性皮膚炎とは、皮膚のバリア機能が低下することで外部からのアレルゲンや刺激物質が侵入しやすくなり、慢性的な湿疹・かゆみが繰り返される炎症性皮膚疾患です。「アトピー素因」(遺伝的にアレルギー疾患を発症しやすい体質)を持つ方に多く見られます。

日本では小児の約10〜15%・成人の約5%が罹患し、乳幼児期から発症することが多いですが、成人発症や成人になっても持続するケースも増加しています。

発症・悪化因子としては以下が挙げられます。

アレルゲン:ダニ・ホコリ・花粉・食物(卵・牛乳・小麦など)
皮膚への物理的刺激:汗・乾燥・掻き傷
感染症:黄色ブドウ球菌・ウイルス感染
ストレス・疲労


■ 主な症状

強いかゆみ(特に夜間に悪化)
湿疹・皮疹:赤み・浸出液・かさぶた・乾燥・苔癬化(皮膚が厚くなる)
特徴的な分布:乳幼児は顔・体幹、幼児以降は首・肘の内側・膝の裏側・手首

症状は寛解と再燃を繰り返し、掻くことで症状が悪化する「かゆみ→掻く→悪化→かゆみ」のサイクルを断ち切ることが治療の重要な目標です。喘息アレルギー性鼻炎を合併する「アレルギーマーチ」も重要な概念です。


■ 診断に必要な検査

皮膚科的診察:皮疹の形態・分布・慢性経過から診断します。
血液検査:総IgE・特異的IgE(アレルゲン検索)・好酸球数・TARC(疾患活動性マーカー)を評価します。
皮膚プリックテスト・パッチテスト:アレルゲンの同定に用います。

当院では血液検査(IgE・アレルゲン検索)による評価が可能です。


■ 主な治療方法

外用療法:ステロイド外用薬(炎症を抑える基本治療)・タクロリムス軟膏(ステロイドが使いにくい部位に有用)・デルゴシチニブ軟膏(JAK阻害薬)
保湿療法:バリア機能を補うための保湿剤を全身に毎日塗布することが基本です。
生物学的製剤:デュピルマブ(デュピクセント)・ネモリズマブなど。中等症〜重症の成人例に適応があります。
経口薬:JAK阻害薬(バリシチニブ・ウパダシチニブ・アブロシチニブ)・抗ヒスタミン薬(かゆみ緩和)
アレルゲン免疫療法:ダニ・スギ花粉への減感作療法

当院では軽症〜中等症の診断・外用薬処方・保湿指導を行っております。重症例・生物学的製剤の導入が必要な場合は皮膚科専門医療機関へ紹介いたします。


■ 予防や生活上の注意点

毎日の保湿ケア(入浴後すぐに保湿剤を全身に塗る)
掻かない(爪を短く切る・痒い時は冷やす)
・ダニ・ホコリ対策(布団の洗濯・掃除機がけの徹底)
・汗をかいたらシャワーで洗い流す
・ストレス管理と規則正しい生活
ステロイド外用薬を医師の指示通りに使用する(自己判断で中断・過少使用しない)

 

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