胸部
心不全
■ 疾患の概要
心不全とは、心臓のポンプ機能が低下し、全身の臓器が必要とする血液を十分に供給できなくなった状態です。単独の疾患名ではなく、さまざまな心疾患の最終的な共通病態を指します。日本では約120万人が罹患し「心不全パンデミック」とも呼ばれ、高齢化に伴い増加しています。
主な原因疾患は以下の通りです。
・心筋梗塞・狭心症(虚血性心疾患):最も多い原因
・高血圧性心疾患:長期の高血圧による心臓肥大
・心臓弁膜症
・心筋症(拡張型・肥大型)
・心房細動などの不整脈
■ 主な症状
・労作時の息切れ・呼吸困難(進行すると安静時にも出現)
・起座呼吸(横になると息苦しく、座ると楽になる)
・夜間発作性呼吸困難(夜中に突然息苦しくなる)
・下肢浮腫(むくみ)
・体重増加(水分貯留による)
・倦怠感・易疲労感
NYHAによる機能分類でI〜IVに分類され、重症度を評価します。急性増悪時にはピンク色の泡沫痰・チアノーゼが出現し、緊急入院が必要となります。
■ 診断に必要な検査
・心エコー(心臓超音波検査):最も重要な検査です。心機能(EF:駆出率)・弁膜症・心腔拡大を評価します。
・血液検査(BNP・NT-proBNP):心不全の診断・重症度・治療効果の指標となる心臓バイオマーカーです。
・胸部X線:心拡大・肺うっ血・胸水を確認します。
・心電図:不整脈・心肥大・心筋虚血の評価
・CT検査:冠動脈疾患・心膜疾患の評価に用います。
当院では心エコー・心電図・血液検査(BNP)・胸部X線・CTによる評価が可能です。
■ 主な治療方法
・薬物療法:ACE阻害薬・ARB・ARNi(エンレスト)・β遮断薬・ミネラルコルチコイド拮抗薬・SGLT2阻害薬・利尿薬が中心(HFrEFに対する四大基本薬)
・非薬物療法:心臓再同期療法(CRT)・植え込み型除細動器(ICD)
・外科的治療:弁膜症手術・冠動脈バイパス術・補助人工心臓・心臓移植
・生活管理:塩分制限(6g/日未満)・水分管理・適度な運動・禁煙・毎日の体重測定
当院では外来での薬物療法・生活指導・定期的な心エコー・BNP評価を行っております。急性増悪時は入院施設のある医療機関へ紹介いたします。
■ 予防や生活上の注意点
・高血圧・糖尿病・高脂血症の適切な管理
・禁煙・節酒
・塩分制限と適正体重の維持
・毎日同じ時刻に体重を測定し、2〜3日で2kg以上増加したら受診する
・息切れ・むくみが悪化したら早めに受診する
■ ご予約はこちら
検査・受診のご予約は、LINE予約またはWeb予約にて承っております。お気軽にご利用ください。
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