頭部

慢性副鼻腔炎(蓄膿・ちくのう)

■ 疾患の概要

慢性副鼻腔炎とは、鼻の周囲にある空洞(副鼻腔)に炎症が3ヶ月以上持続する疾患で、一般的に「蓄膿症(ちくのうしょう)」とも呼ばれます。副鼻腔とは上顎洞・篩骨洞・前頭洞・蝶形骨洞の4対8つの空洞の総称で、これらに細菌・ウイルス・真菌が感染したり、アレルギーによる炎症が慢性化することで発症します。

日本では推計約100〜200万人が罹患しており、成人の約2〜3%に存在するとされています。近年では好酸球性副鼻腔炎(鼻ポリープを伴う難治性タイプ)が増加しています。

主な原因・リスク因子は以下の通りです。

急性副鼻腔炎の慢性化(細菌・ウイルス感染後)
アレルギー性鼻炎(花粉症・ダニアレルギー)
鼻中隔彎曲症(鼻の骨の曲がり)
喘息の合併(好酸球性副鼻腔炎との関連)
喫煙・大気汚染
免疫低下・糖尿病


■ 主な症状

鼻づまり(最も多い症状)
膿性の鼻汁・後鼻漏(鼻汁がのどに流れ落ちる感覚)
嗅覚障害(においがわからない・薄い)
頭重感・顔面の圧迫感・頭痛
慢性的な咳・のどの違和感(後鼻漏による)
鼻ポリープ(好酸球性副鼻腔炎で多くみられる)

慢性副鼻腔炎の症状はゆっくり進行するため、「いつものこと」として放置されがちです。後鼻漏による慢性咳嗽が喘息逆流性食道炎と間違われることもあります。


■ 診断に必要な検査

鼻腔・副鼻腔CT検査:副鼻腔内の炎症・粘膜肥厚・鼻ポリープの範囲を評価する最重要検査です。当院で施行可能です。
血液検査:好酸球数・IgE・アレルゲン特異的IgEを評価します。好酸球性副鼻腔炎の診断に重要です。当院で施行可能です。
鼻腔内視鏡検査:鼻ポリープの有無・鼻腔内の状態を直接観察します(耳鼻咽喉科で施行)。
細菌培養検査:原因菌の同定と抗菌薬感受性の確認

当院ではCT・血液検査による初期評価を行い、手術適応の判断や専門的治療が必要な場合は耳鼻咽喉科専門医療機関へ紹介いたします。


■ 主な治療方法

薬物療法
 ・少量長期マクロライド療法(クラリスロマイシンなど):通常の半量を3〜6ヶ月投与。抗炎症効果が期待できます。
 ・鼻噴霧用ステロイド薬:鼻粘膜の炎症を抑えます。
 ・去痰薬・抗ヒスタミン薬:症状緩和に用います。
 ・生物学的製剤(デュピルマブ):難治性好酸球性副鼻腔炎に適応があります。
鼻洗浄:生理食塩水による鼻うがいが粘膜の状態改善に有効です。
外科的手術(内視鏡下副鼻腔手術:ESS):薬物療法が無効な場合に耳鼻咽喉科で行われます。
アレルギー性鼻炎の治療:背景にアレルギーがある場合は抗アレルギー薬・免疫療法が重要です。

当院では薬物療法・生活指導を行っております。手術が必要な場合・難治性の場合は耳鼻咽喉科専門医療機関へ紹介いたします。


■ 予防や生活上の注意点

風邪の予防(手洗い・うがい・ワクチン接種)
アレルギー性鼻炎の適切な治療・アレルゲン回避
禁煙(喫煙は副鼻腔炎を悪化させる)
・室内の加湿・換気
毎日の鼻洗浄(生理食塩水による鼻うがい)
・症状が3週間以上続く場合は早めに受診する


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