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甲状腺機能低下症
■ 疾患の概要
甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンの分泌が不足することで全身の代謝が低下する疾患です。代表的な原因として 橋本病(慢性甲状腺炎) があり、自己免疫の異常により甲状腺の働きが徐々に低下します。
甲状腺ホルモンは体温調節、エネルギー代謝、心拍数などに関与しており、その分泌が低下すると全身の機能がゆっくりとなり、さまざまな症状が現れます。
日本では比較的頻度の高い内分泌疾患であり、特に中年以降の女性に多くみられますが、男性や高齢者にも発症します。
主な原因・リスク因子は以下の通りです。
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橋本病(自己免疫性)
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甲状腺手術後
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放射性ヨウ素治療後
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ヨウ素の過不足(特に過剰摂取)
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加齢
■ 主な症状・分類
甲状腺機能低下症では、代謝の低下により全身にさまざまな症状が現れます。
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疲れやすい・倦怠感
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寒がり
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体重増加
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むくみ(顔・手足)
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便秘
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皮膚の乾燥
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脱毛
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集中力低下・記憶力低下
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徐脈(脈が遅い)
症状はゆっくり進行するため気づきにくく、「年齢のせい」と見過ごされることも少なくありません。
また高齢者では典型的な症状が目立たず、食欲低下、抑うつ、認知機能低下として現れることもあります。
■ 診断に必要な検査
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問診:症状の経過、体重変化、服薬歴などを確認します。
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血液検査:
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TSH(甲状腺刺激ホルモン):上昇
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FT4(甲状腺ホルモン):低下
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抗TPO抗体・抗サイログロブリン抗体(橋本病の評価)
※当院で施行可能です。
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甲状腺エコー:甲状腺の大きさや内部構造、慢性炎症の有無を確認します。
※当院で施行可能です。
必要に応じて他の内分泌疾患や全身疾患との鑑別を行います。
■ 主な治療方法
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ホルモン補充療法:レボチロキシン製剤を内服し、不足している甲状腺ホルモンを補充します。血液検査を行いながら適切な量に調整します。
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経過観察:軽症の場合はすぐに治療を行わず、定期的な血液検査で経過を見ることもあります。
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原因疾患の対応:薬剤や他の疾患が原因の場合には、その調整や治療を行います。
当院では血液検査による診断、内服治療の導入、定期フォローを行っております。
■ よくある質問
Q. 一度治療を始めると一生続ける必要がありますか?
橋本病の場合は長期にわたり治療が必要になることが多いですが、適切に管理すれば日常生活に支障なく過ごすことができます。
Q. ヨウ素(昆布など)は控えた方がよいですか?
過剰なヨウ素摂取は甲状腺機能低下を悪化させる可能性があります。昆布などの過剰摂取は控えることが推奨されます。
Q. 便秘との関係はありますか?
甲状腺機能低下により腸の動きが低下し、便秘が生じることがあります。便秘が続く場合は甲状腺機能の評価が必要です。
■ 予防や生活上の注意点
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定期的な血液検査を受ける
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処方された薬を継続して内服する
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ヨウ素の過剰摂取を避ける
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体調の変化(むくみ・体重増加など)に注意する
症状が軽くても放置すると生活の質が低下するため、早期の診断と治療が重要です。
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